(A) |
家族旅行村〜龍護峰〜西の西山〜秋芳洞コース |
<コースと実働時間>
湯田温泉=( 秋吉台道路経由) =秋吉台エコミュージアム=( 秋吉台道路経由) =家族旅行村登山口〜西の西山〜御鉢山〜龍護峰山頂(昼食)〜家族旅行村=秋芳洞=湯田温泉
(実働累計 4: 00)
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< コース概要>
大正洞入口にある秋吉台エコ・ミュージアムでカルスト台地について前知識を入れ、再びバスで秋吉台の草原を縦断し、登山口の秋吉台家族旅行村に行きます。
コース最初の山、西の西山(標高398.9m) へは家族旅行村から自然林と草原風景や植物を楽 しみながらマイペースで歩くことができ、約1時間で山頂に着きます。
危険な所もなく展望の良さから 人気のある山です。
西の西山山頂からはなだらかなうねりを持って広がる秋吉台の草原が一望でき、抜群の展望と秋吉台の草原歩きが楽しい山です。 この草原に、以前は町民から預かった牛を春から秋までの間放牧していましたが、今は牧草の刈り取りのみ続けられています。
すぐ北側には森と草原の境界(火道)があり、火道は毎年2月に行われる山焼きのために刈り取られる防火帯です。
景色を楽しんでから来た道を少し戻り、御鉢山を越えて龍護峰へ向かいます。
御鉢山は石灰岩が溶け残ったためにできた丸い山で、円頂山丘です。
御鉢山から望む秋吉台は、うねる緑の草原に白い石灰岩が映え、その景色は、秋吉台の良さを満喫できます。
途中の採石場跡は、かつて国会議事堂の大理石も採掘された跡です。御鉢山から20分で龍護峰(標高425m)へ。
広いのどかな、ススキの多い道です。
龍護峰は秋吉台における最高峰で展望が良く、北は桂木山、東は岩崎元郎さんの新日本百名山に選ばれた山口市の東鳳翩山などが望めます。
西の削られた山は石灰岩の採石場で、国定公園や特別天然記念物の指定がなされていない西秋吉台には、このような大規模な採石場が数カ所あります。
秋吉台の台上には河川は1本も流れていません。では、台上に降った雨水はどこへ流れるのでしょうか。
降った雨はドリーネという凹地から地下に導かれ、地下水となり鍾乳洞を形成し、たくさんの川が流れて地下水系を形成しています。 この秋吉台地下水系は平成17年にラムサール条約に登録され国際的にも貴重な自然として保護されています。
下山は、秋吉台家族旅行村へ。
そして、この付近の地下約120mのところにある秋芳洞に黒谷支洞から入洞します。
足元に注意し、ガイドの案内に従って歩きましょう。
(このコースは時間に余裕が生じた場合、国宝・瑠璃光寺五重の塔の観光を加えます) |
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(B) |
長者ケ森〜秋吉台縦走〜秋芳洞コース |
< コースと実働時間>
湯田温泉=長者ケ森〜北山〜地獄台〜良悟松〜若竹山(昼食)〜剣山〜西の西山〜龍護峰〜家族旅行村=秋芳洞=湯田温泉
(実働累計6 : 30)
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<コース概要 >
長者ケ森駐車場から出発。
長者ケ森は草原の中の原始林と言えるような場所です。
山焼きや牧畜などにより手を加えられ続けた秋吉台において、原始の植生を探る数少ない場所です。
『秋吉台の自然観察』本には「この森は私たちの祖先が秋吉台の自然に手を加える際、とてもしゃれたことをして残してくれた貴重な原生林です。
もともと、人間が森林で覆われた秋吉台に火を入れて、草原を作ったのですがその際、森の一部を神の宿る場所として、自然のままに残したのです。
だから長者ケ森は、秋吉台の原植生を知る上でとても貴重な場所です。
今日でも山焼きの際には、この森の周辺の草を刈って、火が森に入らないようにしています。」と記述されています。
秋吉台周辺の自然植生が観察される地域は、いずれも人間による有効な山林利用がなされにくい場所ばかりです。
長者ケ森から北山、そして冠山へ。
山頂から眺める北側方面は桂木山の稜線とたくさんの石灰岩 柱が一面にちりばめられた地獄台。
石灰岩の白と草原の緑のコントラストがもっとも秋吉台らしい景観 を造っています。
南側はこれから縦断する草原台地が龍護峰へと繋がっています。
この秋吉台は、東西に約16km、南北に8km、総面積130平方キロメートルにおよぶ、日本を代表するカルスト台地で、秋芳洞とともに国の特別天然記念物・秋吉台国定公園に指定されています。
草原はネザサ、ススキ、チガヤなどイネ科の植物が中心で、春はワラビ狩りが楽しめ、秋にはハギ、リンドウ、センブリ、アキヨシアザミなどの草花で賑わいます。
地獄台から中国自然歩道へ。この道は昔、長門と山口を結ぶ街道でした。
この秋吉台上で道に迷 う人が多かったため江戸時代に良悟禅師により松が植えられましたが、松食い虫の被害により枯れて しまいました。
なだらかな草原を歩き若竹山へ。若竹山は、現在の天皇が皇太子であった昭和24年にこの地を 訪れたとき、若竹山と命名されました。
若竹山は丸い円頂状の残丘で、カルスト地形特有の形です。 毎年3月に行われる夜の山焼きは、この若竹山です。
若竹山から剣山の「平和と観光の塔」を目指し、そして鬼穴ドリーネの横を通り西の西山(399m) へ登る。
この山頂から、縦走して来た秋吉台のうねる草原を振り返るとその景色は素晴らしく、安らぎ を覚え山頂を去りがたくなる。 ‥‥以下、西の西山から先はAコースに同じです。‥‥
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(C) |
大正洞〜秋吉台縦走〜秋芳洞コース |
<コースと実働時間>
湯田温泉=大正洞登山口〜真名ケ岳〜帰水〜長者ケ森〜北山〜地獄台〜良悟松〜若竹山(昼食)〜剣山〜家族旅行村〜西の西山〜龍護峰〜家族旅行村=秋芳洞=湯田温泉
(実働累計 8: 00) |
<コース概要>
大正洞エコ・ミュージアムから遊歩道を真名ケ岳(大正岳)に登る。
鬱蒼とした竹と杉林の道は階段状でややきついが、林道に出て少し進むと開けた草原状の台地となっている真名ケ岳へ着く。
前方正面に地獄台の景観を楽しみながら歩く緩やかなコースです。
少し下って帰水へ。
本来、川の無いはずのカルスト台地ですが秋吉台には一カ所だけ水の流れている場所があります。それが「帰水」。
帰水周辺は巨大なウバーレ地形となっていて、地表面の浸食・溶食が進み地下洞の水面にまで達したため、地下水がこの場所だけ顔を出しているのです。
帰水は水量も少ないがすぐにまた地下へ潜り、潜った地下水は西側の青景集落のポリエで湧き出ています。
ドリーネの耕作地を見ながら緩やかな上り坂を登り詰めると秋吉台道路の長者ケ森駐車場へ出ます。
そして広い秋吉台の縦断はまず、長者ケ森から‥‥。以下、Bコースに同じです。 |
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(D) |
長者ケ森〜秋吉台縦走〜秋芳洞最深部
ケイビングコース(健脚コース) |
<コースと実働時間>
湯田=長者ケ森〜北山〜地獄台〜良悟松〜若竹山〜剣山〜西の西山〜龍護峰〜家族旅行村〜秋芳洞ケイビング=湯田温泉
(実働累計8 : 00) |
<コース概要>
長者ケ森駐車場から出発します。
まず、長者ケ森へ向かう。以下、ケイビング以外はBコースに同じ。
このケイビング(洞窟探検調査)は、秋芳洞エレベーターの所から一般の方が入ることができない 本洞の奥をヘルメット、ヘッドランプを装着し、ウェットスーツ、酸素ボンベなどを着けずに行ける最深部の水源「琴ケ淵」までの約800mを往復します。
このケイビングでは須弥山を越えていくときの下りでスリップ、落石に注意が必要です。
ケイビング終了後は一般観光洞を経てバスセンターへ向かいます。
なお、この本洞につながる支洞は数々の探検隊によって探検・発見が繰り返され、平成4年に第7新洞が発見されており、秋芳洞の総延長は8.7kmに達しています。
● 今回の大会は、参加者の皆さんにこれを機会に是非、ラムサール条約地下水系で「洞窟探検調査」(ケイビング)を体験して頂きたく計画しました。
(下記注意事項は必ず守っていただきます。)
注1: Dコースに参加の方はヘルメット、ヘッドランプ、軍手、合羽、タオル、できれば沢靴を持参して下さい。縦走終了後、秋芳洞入り口までバスで移動しますので、その時ザック等をバスに置きヘルメット等の装備を持ち出してください。洞の中へはナップザック程度でよい。洞内は風を感じないため意外と汗をかきます。
注2: 大会前に大雨が降り増水した場合には洞窟探検は最深部「琴ケ淵」まで行けません。 途中までと致します。ご了承ください。
注3: ヘッドランプは明るいものがよく、安全のため両手は空けて下さい。
注4: 洞の中で川を横断する所も有ります。水量により靴の中が濡れることがあります。
注5: 歩行中に落石を起こさないよう注意して下さい。また、急な下りでは滑りやすいので、細心の注 意で歩行して下さい。
注6: このDコースはケイビング設定のため健脚コースとしました。定員になり次第締め切ります。 |
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「秋芳洞 ケイビング体験」 (真っ暗の中ヘッドランプの明かりを頼りに前進する) |
Dコース報告 |
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<参考文献>
・山口地学会「日曜の地学〜山口の地質をめぐって〜」
・ 帰水会(山口大学洞窟研究会)「秋吉台の鍾乳洞〜石灰洞の科学〜」
・ 地学団体研究会「地形と土壌」
・ 秋吉台科学博物館「秋吉台の自然観察」
・ 秋吉台エコツアーマップ |