開催年月日 |
2022年7月16日(土)~7月17日(日) 9:00~16:00
7月16日:一般&会員対象 7月17日:高校生対象 |
研修場所 |
山口県セミナーパーク「研修室」&クライミング場 |
講 師 |
山口県山岳・スポーツクライミング連盟所属の山岳指導員を中心に構成した講師:17名。
武永、江本、志賀、原田、大岡、米光、吉武、大野、泉屋、野田、森、藤井(信)、藤井(淳)、竹本(正)、竹本(加)、林、鹿野 |
受講者 |
受講者総計:72名
・山口県山岳・スポーツクライミング連盟会員:34名
(山口山岳会、HC山歩、周南山岳会、宇部山岳会)
・高体連 参加者:27名
・一般(未組織) 参加者:11名 |
研修内容 |
1.開会の挨拶 (16日:小林会長、17日:西山副会長)
2.座学研修 (9:00~12:00)
① 遭難と遭難防止、山岳保険
② 登山装備、登山ウエヤ
③ 読図・コンパスの使い方
④ 緊急時の対処方法、遭難捜索の方法
3.実技 (12:45~15:30)
受講者が4グループに分かれて、以下の4単元を各30分間、全員が体験した。
3-1.ツエルトの利用法
① レスキューシートの活用方法
② ツエルトの設営及び各種活用方法
③ ビバーク時の体温保持方法
3-2.ロープを使った安全確保
① ロープワーク
・シートベント・クローブヒッチ・オートブロック
・エイトノット、ブーリン結び等のつくりかた
② 簡易ハーネスの、作成方法と活用方法
③ 支点構築方法(フィギアエイトノット・クローブヒッチ)
④ 基本的なロープワーク、フリクションノット、それらを
応用したフィックスロープでの安全なトラバース
3-3.ケガへの対応、搬出法
① ケガへの対応
・足首捻挫/手尺骨骨折/突き指時等の三角巾、
テーピングの活用方法。
・ペットボトルを使用しての傷口の洗浄方法
・買い物袋やテントポール/ストック等の活用方法
② 搬出法
・ツエルト、テープスリング、ザック等を使用した搬出
3-4.読図・コンパスの使い方
・道迷いを防ぐには
・コンパスのあわせ方(コンパス1.2.3)
・真北(北極点)と磁北
・地形図の読み方(等高線から地形がわかる)
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おわりに |
山口県山岳・スポーツクライミング連盟主催の「安全登山講習会」は、新型コロナウイルス感染症対策のため、一昨年度から中止しておりましたが、今年度は感染症対策を充分とりながらの3年ぶりの開催となりました。
毎年本格的な夏山シーズン前に安全登山の啓蒙と安全登山知識や技術の確認のために実施しており、今回も高校登山部の1、2年生、一般登山者、県岳連加盟団体員が一緒に同じ技術を学びました。
高校生は部活として目標をインターハイに置いて活動するため、山にいつも持って行っている装備でも使い方が解らない物が沢山あり、初めて見聞きする技術や知識も少なくなかったようです。一旦山に入れば、本格的な登山であれ競技登山でも相手は自然、何が起こるかわかりません。この講習会でマスターした、装備の有効な使い方を活用し、安全で楽しい登山活動をされることをお願いします。
受講のきっかけで、一般参加者の中にはケガや遭難で家族や周りの人に迷惑をかけないようにしたいために参加したという方もおられました。
知識は知っているだけでも違いますが、できないと意味がないものもあります。身について役に立つものにするためには何度も繰り返し学ぶ必要があります。繰り返し学習することの重要性に気づけた方はそのことが今回の大きな収穫であるように思います。
登山装備や登山技術、安全にかかわる技術は時とともに変化しています。遭難しない技術が一番大切なことは言うまでもありませんが、遭難したときの備えとしての山岳保険の加入やヘリコプターによる捜索サービスへ加入するなど、家族や周囲の方に心配や負担をかけないように配慮し、周囲の理解を得られるような取り組みもこれからの登山ではますます重要になります。
安全技術は登山技術の中で大きなウエイトを占めていることを伝え、それを実践していただけるように、これからも安全登山に関する取り組みを続けていくことを考えています。 |