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平成26年度 県岳連沢登り講習会報告
○実施日 2014年8月31日(日)
○山 域 高津川水系 広高谷 (島根県)
○参加団体 宇部山岳会(10名)、周南山岳会(9名)、山口山岳会(2名)、
下関山岳会(1名)、ハイキングクラブ山歩(1名)   (計23名)
○天 候 曇り
○遡行時間 3時間25分
○下山時間 約45分(林道利用)
○行 程 8:15-8:40ゴギの郷~ 9:15 三葛(駐車地)~9:30駐車地 ~9:50入渓~11:00 
F13~12:00-12:30 F19~13:15林道~14:00-14:15 駐車地~14:45ゴギの郷
○内 容 山口県山岳連盟(以下岳連)の年間行事である沢登り講習会を、広高谷で開催した。
講習会には加盟団体員23名の参加があり、水質の良い広高谷の自然に触れ沢登りの楽しさと沢登りに必要な技術について学んだ。
参加者の年齢構成は二十代から六十代までと幅広く、沢登り初心者もいたが参加者全員が予定通り無事に遡行を終えることができた。

沢登りは幅広い登山技術と体力を必要とされるため、参加者には楽しさを知っていただくのはもちろんだが、沢登りのリスクについても知り、必要な技術について学んでいただくことも大切な目的の一つとしている。
本来沢登りは、3~4人程度の少人数で行動するのが理想だが、この講習会は、参加制限を設けずに多くの加盟団体員に参加いただくことを前提に、初心者でも組みし易いルートを選択し、余裕を持ったスケジュールで進めている。
 この日は一旦、ゴギの郷に集合し、そこから全員で広高谷に移動することにした。朝早かったが、参加者全員が時間通りに集合した。簡単な開会式を済ませてから、ワゴン車を連ねて現地に移動した。

 広高谷の下流は車道とほぼ平行して流れており、車窓から道路下の清流の眺めを楽しみながら入渓予定地点まで車を走らせた。
 入渓予定地点付近の広場に駐車し、沢支度を済ませて、岳連指導委員長から注意事項の説明を受けた後入渓予定地点に歩いて移動した。
指導委員長による入渓前の事前説明
ゴーロを行く
 入渓してしばらくはゴーロ帯が続く。水温と沢歩きになれるのにちょうどいい。ところどころに小滝が現れるが、皆さん順番にそれぞれの登り方で直登していた。
流れに挑む
瀞をヘツる
 小さな瀞では、練習をかねて左岸をへつった。簡単なへつりではあるが足を滑らせて瀞に落ちる人もいて、それを見て女性の参加者が盛り上がったりと講習会ならではの風景も見られた。
滝に挑戦
 落差の大きな滝では、男性参加者が女性の参加者に対して自発的にザイルで確保する場面も見受けられた。クライミングに自信のある女性参加者の中には、フリーで滝の直登する姿も見られた。
右岸を高巻く
 F16,F17、F18と右岸を高巻くと右手正面に核心のF19が現れるが、水量が多いので直登はせずに、真ん中の草付きを登ることにした。
 まず岳連の講師が中間のテラスに登りザイルをフィックス。そのあとをフリクションノットで順番に登っていった。難しい登りではないが、人数が多いので、ワンポイントを通過するのに予想以上に時間がかかった。
F19をフィックスロープで安全確保する講師
 全員がF19を抜けた後、F20は左岸を高巻いた。滑床を5分程度進んだところで、このまま単調な沢歩きを続けるよりは右岸の藪を漕いで林道に上がろうということになり、GPSと地形図で位置確認をして、最短距離を藪漕ぎで林道に抜けた。
ヤブを漕いで林道に抜ける
 この後駐車地まで雑談をしながら林道を下った。駐車地で集合写真を撮り、着替えを始めた途端、激しいにわか雨が降り始めた。
 この後わかったことだが、駐車地付近のみの局地的な雨だったようで、三葛の集落の路面は濡れていなかった。山の天候の不思議さを感じさせられたできごとだった。
集合写真
 岳連の沢登り講習会は、参加制限を設けていないことから参加者の力量に開きがあり、参加者全員が楽しめるものではないかもしれないが、少しでも多くの加盟団体員に沢登りの魅力に触れる機会になることを願って、今後も続けていくことを考えている。
(文、写真:江本)
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